技術者が教えるズコーシャのこと 教えて!技術者

皆様が普段生活する中で発生する疑問・質問に、当社の専門技術者がわかりやすく答えるコーナーです。
困っていること、わからないことがありましたら、お問い合わせのページよりお気軽にご投稿ください。
※なお、内容によってはお答えできないものもございますのでご了承ください。

農業支援

近所の農家数軒で、遊休農地を利用しパークゴルフ場を作ろうと思っていますが、色々な手続きが必要だと聞いたことがあります。どのような手続が必要なのか教えて下さい。

パークゴルフ場に建築物(工作物を含む)を設けるか否かで、手続き内容がものすご~く違います。また、パークゴルフ場の営業形態(個人or 法人、有償or 無償)、地理的条件(優良農地かどうか、規模、周辺状況等)なども、手続き内容に影響を与えます。農地には、原則として建築物は建てられません。建築物を設ける場合は、農地法による農地の転用許可を受ける必要があります。しかし、優良農地(第1種、第2種)の場合は諦めてください。この場合の農地転用は一般的に困難です。農地として使用することをお勧めします。優良農地ではない場合は、転用許可は比較的簡単に受けることができます。
また、この用地を農業振興地域から除外する手続きや都市計画法による開発行為の許可申請手続きもする必要があります。申請の際には、設計図書等の提出を求められますが、農地法、都市計画法はもとより、道路法、河川法、消防法、埋蔵文化財保護法、建築基準法等の関連する法を遵守しなくてはなりません。土木設計については技術基準があって、上水道、汚水排水、雨水排水、緑地、消防水利などの基準も当然満たさなくてはなりません。関係機関との協議を十分に行い、提出資料を作成していくことになります。
ご質問のとおり、農地を開発して、何かを造ろうとすると、色々な手続きが必要になります。
ただ、質問から推測すると農家数軒で遊休農地を使う計画なので、無償で地域の皆さんが、パークゴルフを楽しむ程度かと思います。このような条件の場合は、手続きがかなり軽減されますので、気楽にご相談ください。(これはひとりごとですが、農地で芝を育てても、刈っても、多少砂場があって も、ちょっとした穴が開いていても、特別問題はなかったよなぁ~)

まちづくり

最近よくワークショップという言葉を耳にしますが、何をするのでしょうか?

確かに最近、自然活動、まちづくり活動や学校教育の場など、身近なところでも「ワークショップ」という言葉を耳にするようになりました。ワークショップを日本語にすると「仕事場」「作業場」(何かを共同でつくる場所)と訳されます。広い意味で、参加者があるテーマについて共同作業を主体的に行い、楽しみながら学んだり、創り出したり、判断したりする作業、またその場を指します。ただ実際、ワークショップといっても、その目的、内容に応じて進め方は多種多様のようです。
当社では、住民の方々とまちづくり系の仕事をする時は、ワークショップをひとつの会議手法と捉えています。「住民参加による公園づくり」や「環境に配慮した川づくり」といった公共空間の計画策定、また住民が主役の「まち・地域づくり」などのお手伝いをする時、合意形成を築く有効な手段として活用しています。企画・運営の立場から、ワークショップに期待する効果について、その一部をあげてみると、

  1. 立場の異なる方々(住民、行政、専門家など)が、お互いの意見・考え方を理解し、学びあうことができること
  2. 参加者の意見を元に、その時点における一つの判断や意思の決定が民主的に行われる。また、意思決定へ向けた住民参加の場となること
  3. 今後の活動の礎となる、人と人の協力関係やネットワークなどが築かれること

などが挙げられます(ただし、必ずそうした成果が得られるとは限りませんが)。
一方、参加者の立場からみて、ワークショップとは何か。ひとつ言えることは、ワークショップは「見る」「聞く」より「参加」「体験」してみて分かることが多いということです。実は「百聞は一見にしかず」だったりするのです。ですので「論より証拠」、一度、興味のあるワークショップへの参加機会を見つけて、飛び込んでみてはいかがでしょう。

土木設計

築25年の賃貸マンションを所有しているのですが、最近住民から老朽化による耐震構造への不安の声があがっています。現在の建物で補強が必要であるかどのように判断すればよろしいのでしょうか?

既存建物の耐震構造性能を確認するには耐震診断を行う必要があります。
診断には簡易的な1次耐震診断や詳細調査を伴う、2次・3次耐震診断があります。耐震診断を行う必要性の有無の判定材料として、建物が昭和56年以前に建設されたものであるかが重要になります。これは新耐震設計法が導入された以降に建設された建物は地震に強い建物として設計しているからです。当社では、耐震診断のできる専門家が揃っておりますので、お気軽にご相談ください。

地理空間情報

GISとGPSって、わかっているようでわかっていません。簡単に説明してほしいな。

GPSはGlobal Positioning Systemの頭文字をとっており、日本語に訳すと「汎地球測位システム」と略されます。GPSは米国で開発されたもので、高度20,000kmにある人工衛星からの電波を受信して、緯度や経度、高さ等の位置情報を取得することができるシステムのことです。
一方、GISはGeographic Information Systemの頭文字をとったもので、日本語にすると「地理情報システム」になります。GISはGPSで取得した位置情報や、デジタル化された地図データと、それに関係する情報を結びつけて、コンピュータ上に疑似社会を再現し、統合的に扱う情報システムのことです。
カーナビゲーションシステムを例に取ると、搭載されたGPSで現在の車の位置情報を取得し、室内のモニタに映し出されるGISシステムで現在地を表現し、ルート検索等を可能とします。
当社においてGPSは、測量業務はもちろんのこと、農業や環境調査において、詳細で効率的な情報を取得するツールとして使用しております。一方GISは、農業や環境等の様々な情報を構築し、新たなる発見を行うツールとして使用しております。GPS、GISは今後益々我々の生活に密着したものになると、当社は考えております。

地質調査

大雨が降って、家の脇に深い穴が出来ました。砂利で埋めて補修しましたが、このままにしておいて大丈夫でしょうか?

穴はどの場所にできましたか?何ヵ所もできましたか?穴ができた部分の土はどんな種類でしたか?被災状況によって、考え方や対策も違ってきますので、一概にお答えするのは難しいのですが、埋め戻した土に穴があいたのであれば、一般には以下のような原因が考えられます。

<予想される原因>
転圧不足によって埋め戻した土にすき間が多く、大量の雨水浸透とともに細粒土が下方へ流れ、地盤が下がった。

<対策>
細粒分の少ない砂利等で埋め戻す。補修の方法として、砂利で埋め戻したのは正解だと思います。

ただし、今後も同様のことが起きないとも限りませんので、大雨の後には家の周りを注意して点検することをおすすめします。再度同じような被害が発生した場合には、土質調査や昔の土地利用状況に関する調査が必要かもしれません。万一の場合は、当社に御相談下さい。

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