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土木設計

テレビで釧路湿原の特集をみたとき、多自然型工法という言葉がでてきました。詳しく教えてください。

河川は、単に治水機能、利水機能のみではなく、多面的な機能を有しています。治水安全度の低い日本においては、従来は治水安全度の向上に重点を置き河川の整備を進めてきました。
近年、河川の自然生態系の保全や河川空間の多様な利用への要請が高まり、「多自然型川づくり」事業の推進を図ることを目的としてきています。「多自然型川づくり」は、河川が本来有している生物の良好な生育環境に配慮し、あわせて美しい自然環境を保全あるいは創出するものです。この「多自然型川づくり」に採用される工法を総称して『多自然型工法』と呼んでいます。『多自然型工法』としては以下のようなものがあります。

  • 植生と石材を活用した護岸
  • 水制工(川の流れの中に水制を突き出し流速を緩和する)
  • 瀬や淵の形成
  • 自然石による傾斜型の落差工(魚の遡上や水質浄化)
  • 魚道
  • 遊水池

「多自然型川づくり」の本質を考えると使用材料は現地調達可能なものを選定し、生態調和を考えることが大事です。また、『多自然型工法』は幅の広い土地を必要とする工法なので、河川周辺の人々の理解と協力が必要であり、用地取得の財政負担もあわせて工法採用の課題といえるでしょう。

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